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谷 正輝

Masaki Tani

syncasync coral -character figure- #1 あるものを知覚認識するためにはその枠組みを介して捉える必要がある。つまりそれそのものを直接捉えることはできず、我々とものの「間」にはそれらを同期させる何かが存在する。対象との「間」へのアプローチを主観的に捉える方法を「間合い」とし、モチーフを樹脂で封入した後に、蚤で彫っていくことで対象への「間合い」を彫刻的に表現した。鑑賞者は遠くから作品を見ると全体のフォルムを認識するが、近づいて見ると、モチーフが封入されていることに気づくだろう。彫刻された面によって断片化されたモチーフの屈折した像は、観る者によって意識的につぎはぎされた合成イメージとして認識される。つまり作品から得られる情報は、作品との空間的な距離によってフォルムからイメージへと転倒する。次第にイメージとフォルムは観る者の目の中で共存するようになるだろう。そのためにはモチーフの外側へ別のボリュームやテクスチャを加える(リフォルミング / re:forming)ことによって、モチーフへの距離による視認作用を誘発させなければならない。装飾的に見える様々な素材はその働きをしている。以上の鑑賞体験をもって、観る者による作品との空間的な「間合い」を同時に表現する。 syncasync coral -character figure- #1
syncasync -Bottle- #4 あるものを知覚認識するためにはその枠組みを介して捉える必要がある。つまりそれそのものを直接捉えることはできず、我々とものの「間」にはそれらを同期させる何かが存在する。その存在を ガラスビーズがモチーフを包み込むことで表現し、知覚認識の枠組みを示すアクリルキューブを接 着する。これは同時にあるものは「間」に包まれており、他の何ものにも決して侵犯されることの ない絶対領域をもった存在でもあることを示唆する。あらゆるものは他の存在とゆるやかに同期しつつも、その本質は何ものにも触れられることはなく孤立した状態にある。 syncasync -Bottle- #4
syncasync mirror -red- #2 あるものを知覚認識するためにはその枠組みを介して捉える必要がある。つまりそれそのものを直接捉えることはできず、我々とものの間にはそれらを同期させる何かが存在する。その存在を私は「間(ま)」と呼んでいる。この作品ではその「間(ま)」を、光の透過や遮断、屈折、反射などの効果を伴う造形で表現した。樹脂の板にミラーシートを貼り、その上から顔料の濃度や種類の違う樹脂を積層したり蚤で彫ったりし、更に様々な素材を接着している。ミラーから反射される光を現実世界のメタファー(隠喩)とし、その光は鑑賞者の目に直接届くのではなく、樹脂やマイクロビーズなどの造形物で表現された、瞳までのディスタンス(距離)となる「間(ま)」を介した光が最終的に目に届く。この過程をもって「間(ま)」の存在を示している。 syncasync mirror -red- #2

谷 正輝Masaki Tani

「間合い」をテーマに、見る距離によって鑑賞者の認知しているものが入れ替わったり、合わさったりする作品を作る。樹脂やガラスビーズ などの彫刻や、映像投影によるインスタレーションなど、様々なメディアを横断して表現する。2012年〜2017年までを静岡で活動し、静岡県立美術館 実技室 インストラクターを務める。2018年は京都にあるSANDWICHでPixCell制作チームに所属し、作品制作のアシスタントを担う。現在は神戸市へ拠点を映して運動療育・芸術療育を中心とした放課後等デイサービスを運営する。芸術と教育の場の融合を主題において、作家活動とワークショップを各地で行っている。合同会社Bambrook(バンブローク)代表。エンジェルスマイル株式会社 役員。

  • 1989生まれ
  • 2017静岡大学 大学院 美術教育専修 修了
  • 〈出展〉
  • 2017「谷正輝個展 in 静岡ノア・ギャラリー」
  • 2017「かけがわ茶エンナーレ2017」
  • 2019「第21回遠州横須賀街道ちっちゃな文化展」
  • 2019「第65回全関西美術展」
  • 2021「第2回 丹波アートコンペティション」
  • 〈入選、招致〉
  • 2019「第65回全関西美術展」入選
  • 2020「インターナショナルビーズビエンナーレ2020ひろしま」入選(2021年に開催延期)
  • 2021「第2回 丹波アートコンペティション」入選(入賞候補)
  • 2021「かけがわ茶エンナーレ2020」招致作家決定(2021年に開催延期)


URL:https://www.masaki-tani.com/

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